-------------------------------------------------------------------
おとめ座銀河団 (M87周辺)

コメント：おとめ座から、かみのけ座にかけて、系外銀河が沢山集まっています。
　　　　　地球からの距離は5000万光年程度あるので、1つ1つの銀河は小さくしか
　　　　　見えませんが、多数の銀河が密集して見えます。
　　　　　画面中央よりやや右寄りにある、ほぼ円形に見える銀河は、M87です。
　　　　　M87を大望遠鏡で撮影すると、中心からジェットが出ているのがわかり、
　　　　　中心部に巨大なブラックホールがあると考えられています。
　　　　　画面右上側に、比較的明るい銀河が2つありますが、左がM86、右がM84です。
　　　　　そこから左上に向かって、10個程の銀河が弧を描くように並んでいますが、
　　　　　これはマルカリアンの銀河鎖と呼ばれています。
　　　　　画面左上の楕円形の銀河はM90、その右下の円形の銀河はM89、M89の左下の
　　　　　楕円形の銀河はM58です。
　　　　　対角線方向で6度弱の狭い画角内に、M番号の付いた銀河だけでも、
　　　　　6個が含まれているわけです。
　　　　　このほかにも、少なくとも数十個の銀河が写っており、数え切れません。
　　　　　特徴的なものでは、画面左下のM58より右下に、2つの銀河がくっ付いて
　　　　　見えていますが、これはNGC4567とNGC4568です。

撮影データ
　撮影日時：2007.3.20  26:50〜26:55, 26:55〜27:00, 27:00〜27:05, 27:05〜27:10, 27:10〜27:15
　露出：5分×5枚、StellaImage5にてダーク・フラット補正後、コンポジット合成
　撮影場所：山梨県鳴沢村
　使用機材：タカハシ FC-50 + ケンコークローズアップレンズAC No.2 +  BORG レデューサー0.85×DG【7885】
　　　　　　D50mm f280mm F5.6
　　　　　　タカハシ EM-200赤道儀によりノータッチガイド
　　　　　　IDAS LPS-P2フィルタ使用
　　　　　　35mm判換算で420mm相当
　カメラ：ニコンD50(改) ISO 1600
　撮影者：沼尻　裕
-------------------------------------------------------------------

ニコンD50とMT-160で撮影したマルカリアンの銀河鎖

ニコンD5000とケンコー63-540で撮影したマルカリアンの銀河鎖

銀塩写真で撮影したM87周辺